Satoブログ

3兆3千億円の損失

今月のアメリカ金融大手10社の四半期決算で判明した、サブプライムローン不安に伴う損失の合計額ですが、まぁすごいですねぇ。というか逆に最近の好調の裏にはこういう問題が含まれていたというわけですから、景気がいいとか悪いとかいう表現が正しいのかどうかさえ疑われます。

ニューヨークの原油先物相場では今月1バレル90ドルを突破しました。へぇ~としか言えないのですが、中国など発展著しい国での需要が爆発的に伸びるためだと言われても、現物とは無関係に投機資金が動かしているんだろうなということは素人でも想像ができます。

バブル期の日本では土地がそうでした。実際の価値以上のお金がかけめぐり、土地ころがしによって多額のお金が湯水のように動いたわけです。10年以上過ぎてもその水準に戻ることはなく、ほんとうに“泡”だったんだろうなと皆が思ったはずです。しかし最近は仙台などの地方都市でも昔の悪しき気配が忍び込んでいるのではないかと言われています。人間はほんとうに懲りないものです。

今日の毎日新聞には悲惨な出来事の記事が掲載されています。年収200万円の50歳代の主婦が1400万円ものクレジット契約で破綻に追い込まれ投身自殺したという記事です。多重債務はもはや珍しいものではありませんが、この主婦の自宅には封も切られない大量の高級呉服がみつかったそうです。要するに必要もない高額商品を売りつけ(たぶん能動的ではないと思われます)られ、支払いにクレジットローンの契約を交わし、当然のことながら返済地獄に陥ったというわけです。

単に借りた者が悪いとは言い切れないですね。封も切られてない呉服が次から次に届けられていたということは、なんらかの悪徳商法が猛威をふるった可能性がありますし、なによりクレジットローンは一社だけだそうですから融資審査など全くなしに貸し付けていることがわかります。貸し手も売り手も犯罪者に類すると言えるのではないでしょうか。

何かおかしいですね。返済能力の低い人に家を担保にお金を貸して破綻に至らしめたのがサブプライムローンで、年収の低い人に高額商品を売りつけることで破綻に至らせしめたのが日本の主婦で・・・。 結局そうした虚構の取り引きで作られたお金が回って、そのものが持つ価値以上の情報が作られ、その輪にそまることとで大儲けする人や大損するするひとたちが生まれるのです。

食品会社の偽装しかり、役所の責任逃れのための証拠隠滅しかりり、高官の感覚麻痺としかいいようのないふるまいしかり、根は全部共通しているような気がしますね。自分の欲望達成のために他人を犠牲にするってやつです。

モラルとか思いやり・謙虚さ・気遣い・・・一番人間として貴重な素養に思えてきます。

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07年10月26日更新

啖呵売(たんかばい)

ごくあたりまえの品物を、巧みな話術で客を楽しませ、いい気分にさせて売りさばく商売手法を啖呵売といいます。渥美清・・・いや車寅次郎の「結構毛だらけ猫灰だらけ、お尻の周りは糞だらけ」なんて口上が頭に浮かびます。あれは単に勢いで迫るわけではなく、買い手をその気にさせる組み立てが考えられており、押し売りなどとは全く別物の手法ですよね。

今朝は4時過ぎに目が覚めてしまい妙に冴えてしまいましたので、しかたなく起き出してコーヒーを飲みながらテレビをつけました。面白いもので、その時間いくつかのチャンネルで通販番組をやっていることに気づきました。なんで早朝なんでしょうか?視聴者が少なくて放映料が安いのでしょうか、早起きさんは衝動買いしやすいデータでもあるのでしょうか、朝日が昇ろうとする時間は購買意欲をかきたてる波動でも伴うのでしょうか。これはこれで興味深いものがあります。

ところで各局とも通販のプレゼンテーション形式が違ってました。ある番組はアナウンサーの整然とした商品PR文句が流れる中、商品のプロモーションビデオがキレイに映し出されるものでしたし、別の番組では健康飲料品についてのいろいろな年代・職業の男女による試飲感想を流すものでした。しかし私が一番目を引き付けられたのは、啖呵売手法で一人のセールスマンが実演しながらしゃべりまくる番組でした。 

商品はとても単純な日用品です。説明を受けない状態で「いかがですか?」と言われたとしても、まず買いたいとは思わないものなんですね。・・・がしかし、10分ほどぼーっと眺めていた私は、最後につい注文受付の番号に電話をしたい衝動にかられました。実際には電話しなかったのですが、そのぐらい「欲しいな」と思わせたのですから全国ではけっこうな人数がダイヤルしたに違いないと思います。

実演者は歯切れもテンポもよく語り続けるのですが、巧妙に視聴者を引きつける工夫がされていました。一見アドリブのように見えますが、十分なシナリオが練られているはずです。テンポはリズム感があるのですが、アクセントや繰り返しが頻繁に使われて訴えたいことのすり込みが上手です。

実演も最初に興味を引きつけるものを一旦見せてから、順番どおりに歓心を買うような順番を作ってます。 値段は決して安いとは思えないのですが、効果が大きいことを前面に出してから割安感を主張するやり方で抵抗を少なくする工夫もされてます。 気持ちを高揚させるためにクロージング部分ではアップテンポのしゃべりになるのですが、正しい発声と明瞭な口の動かし方がされているので決して不快な印象は持ちません。

そしてなにより画面を通してみる表情が、自然で嫌味のない笑顔ですので印象が良いのです。話し手の印象が良いことは、そのまま商品の印象がよくなる効果があります。

啖呵売は完全歩合の営業マンみたいなものです。つまり売れなければ収入ゼロということ。しかし売りたい気持ちが表面にでるほど相手に嫌われるのはどんな場合でも同じです。余裕を感じさせる表情や話し方、最初の印象で相手の信用を得る態度やしぐさ、相手が欲しいと思いたくなるような情報の出し方など、あらためて仕事には筋道の通った骨格が大事なんだなぁを感じさせられました。

たしかに、早起きは三文の得(徳でもよい)かもしれません。

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07年10月25日更新

正しいことを・・・

するのは当然のはずですが、世の中にはそうでないことがたくさんあります。終わることの無い食品会社の偽装事件や、中立公正が当たり前に求められる公務員しかも高官の怪しげなふるまいなど、最近の新聞記事では洪水のようにニュースが報じられています。しかしこうなってくると、何を信じていいものかと困ってしまいます。

そもそも企業とはなんでしょうか。いろいろな表現のしかたがありますが、「企業の理念や目標を具現化する組織」などという把握もそのひとつです。企業理念とは、その企業の特に社長の志や思いを表現したものと言えるようです。ただしそれが企業や経営者個人のみの利益達成に限られたものであれば、当然その会社は存続できないことになります。営利企業の場合、顧客の支持を得られなければ企業活動そのものができないからです。

お客様であるU社様はパンや洋菓子の製造販売を手がける会社ですが、経営者の皆さんの共通の思いは「体にやさしい美味しいパンやお菓子を、できるだけ安価な価格で多くの人に食べてもらいたい。そしてパンの食文化を広めたい」というものです。実際U社さんのパンは他店と比較しても安価な感じがしますし、毎日驚くほどたくさんのお客さんが買い求められています。

経営者の思いを実現するためにはしかし、かなり厳しい現実と闘わねばなりません。体にやさしい食材はどこからどうやって仕入れるのか?安価を実現するためにはどのコストを削減するのが必要なのか?毎日来店されるお客様に気持ちよく商品を口にしていただくには商品開発や製法吟味のほかにどんな付加価値をつけなければいけないのか?などきりがないぐらいです。

しかコストを落とすために賞味期限を偽造しようとか、売れ残りの食材を再利用しようなどとはしませんし、そんな発想のかけらも持ちません。それは当たり前のことで、ほとんどの食品製造会社では普通に守られている常識です。

ニュースで報道される事件を引き起こしている会社は、その他大勢の当たり前に経営されている会社にも多大な迷惑をかけていることを知るべきでしょう。

企業理念だけを見れは、どの会社で掲げられているものを見ても大変に立派なものばかりです。消費者をないがしろにするものなどもちろんありません。 しかし経営理念が常に会社で復唱され忠実に理解されているかといえば、単なる社長室の飾りとなってしまっているものも多いのが実情ではないでしょうか。 

いわゆる経営戦略とか戦術といわれるものは、経営理念に基づく経営目標達成の手段として考えられ実行されるべきものです。ところがそれがかけ離れたものになっていることで、いろいろな不具合がでてくる可能性があるのですね。

大義は大事です。会社の憲法だからです。であればそれに沿った正しいことが行われる限り妙な問題は起こらないものでしょうがね。

 

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07年10月24日更新

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